
外壁塗装の業者選びは、やはり相見積りをして比較・検討することが大切です。
ただ、このときどうしても、先に「価格の安い」見積書に目がいきがちです。
もちろん同じ工事内容であれば、安く済ませたいのが本音でしょう。
しかし、目先の安さで業者を選んで、後悔する前にしていただきたいことがあります。
それは各業者から出てきた「見積書の矛盾点を探す」ことです。
まず数社の見積書、その項目を細かく比較検討してください。
すると、極端に金額が高い項目や安い項目があるかもしれません。
ときには、あの会社にある項目が、別の会社にはないことに気づくこともあるでしょう。
こうして見積書の矛盾点を見つけるのです。
問題なのは、「どうせ、素人だから細かい項目を見ても、よくわからない」と、出て来た見積もりの項目をなんとなく見て納得してしまう事。
もし、重要な項目や不備を見逃して、契約をしてしまっても後の祭りです。
価格だけで決めてしまわず、見積書の矛盾点がないかどうか、時間をかけて調べ、不明な項目は遠慮なく質問してみましょう。


見積書の矛盾点を探すとき、あわせて確認しておきたいことがあります。
それは「どのような塗料を使っているのか」「どのような人が施工・管理を行うのか」ということです。
もしかしたら、価格を下げるため、極端に安い塗料を使っているかもしれません。
人件費が安い若い職人や現場監督が施工・管理をする予定になっていることもあり得ます。
かなりの費用をかけて行う外壁塗装。その施工品質を確かなものとするためにも、ぜひ確認しておきたいところです。

現在、塗装業界で一般的に使われているのが、シリコン塗料です。
実はシリコン塗装といっても、種類が豊富。
同じシリコン塗料でも、メーカーや性質によって価格に半額もの差がつくことがあります。
さらに、その中でも最も安いのが、「水性シリコン塗装」です。低価格なだけあり、耐候性は劣り、効果が長持ちしないのです。
なぜその塗料を使っているのか?選択した塗料で間違いないのかを確認しましょう。
信頼できる業者ならば、しっかりした理由を説明してくれるはずです。

塗装工事の中でも、軽く見られがちなのが付帯部の塗装です。
付帯部とは、雨どい・破風・雨戸などのこと。この付帯部には、ウレタン塗料がよく使われますが、あまり良い選択とはいえません。
なぜなら、ウレタン塗料は安価で手軽である一方で、長持ちしない性質があるからです。
たとえば、外壁には耐用年数の長い塗装、付帯部には劣化が早いウレタン塗装を使った場合。
当然、付帯部だけ先に塗り替え時期が訪れることになります。ことによっては追加工事になるかもしれません。
付帯部とはいえ、ウレタン塗装を使わないこと。
できるだけシリコン塗料以上で、施工されることをオススメします。

塗り替えが、半永久的に不要。
そんなうたい文句で、市場に出まわっていたのが「セラミック塗料」や、「無機塗料」などです。
塗料メーカーの宣伝でも「半永久的に色あせしない、汚れがつかない」と打ち出しているものもあります。
そうはいっても、色あせしないのは従来の塗料に比べてのこと。
汚れがつかないのは、親水性によって、汚れが表面に散らばるから目立たないだけの話です。
残念ながら、半永久的な塗料というものは存在しません。
しかも、セラミック塗料も存在しません。
厳密に言えば、「セラミックを含ませた塗料」というのが正解です。
そもそもセラミックとは、陶磁器や陶器のこと。
これを細かく砕いて塗料に混ぜるから、強度が高まり頑丈になるのです。
そういう意味では、長持ちすると言えなくもないですが、やはり耐久性には限界があります。
問題なのは、「半永久に長持ちする」という言葉に惑わされること。
特に、悪徳業者がトークによく使います。
くれぐれもご注意ください。

外壁塗装について調べると、一度は耳にするのが「オリジナル塗料」。
たとえば「ウチは○○大学と共同で開発した…」といった触れ込みで売られていることが多いようです。
また大手リフォーム会社、ハウスメーカーなどで、よく見かける塗料でもあります。
実はオリジナル塗料のほとんどが、どこかの塗装メーカーのラベルを張り替えただけという代物。
場合によっては、安価な塗料を高額で販売してる可能性が高いのです。
もし、業者がオリジナル塗料を提案してきたら、試しに「その塗料の主成分は何ですか?」と聞いてみてください。
もし、その答えが水性シリコンだったら、疑う余地があります。
場合によっては、水性シリコンの中でも、安価なランクの塗料が使われているかもしれません。
そうはいっても、一流の塗装メーカーでもオリジナル塗料はあります。
一概に「オリジナル塗料」が怪しいと言い切ることはできません。
オリジナル塗料でも優れているものも多くあるので、しっかり説明を受けて、判断される事をおすすめします。

「保証します」といっても、口約束だけでは不十分です。
やはり保証書はしっかりと発行してもらうのがベストでしょう。
仮に施工条件がとてもよかったとしても、保証について何も触れていない業者は容赦なく切り捨てることが重要です。
また、保証期間が長すぎるものも考えものです。
耐候年数が高いフッ素を選べば、10年保証も可能。
しかし、ウレタンやシリコンで10年保証は、正直、やりすぎだと思います。
もし、極端に長い保証期間を提示してきたら、逆に疑ってみるのがいいでしょう。
プロタイムズ直方店では、工事後も万全の体制で保証とアフターサービスを行います。

どんな業者でも多少の値引きはしますが、それが極端なほどの「値引き」だったら要注意。
それが原因で、施工品質を落とすことになりかねないからです。
では、どうして大幅な値引きが、施工品質を落とすことになるのでしょうか。
これを説明するために、まず壁塗装の費用の内訳について知る必要があります。
実は外壁塗装の内訳を見ると、「塗装代」よりも「施工代」が大半を占めています。
施工代とは、人件費や手間代のことです。
大幅に値引きをするためには、この施工代を安くするしかありません。
いかに手間をはぶいて、工期を短くするか。
これに苦心した結果、施工品質を落とすことにつながるのです。
また、経験と知識がある熟練職人を投入すれば、かなりの人件費になります。
そこで派遣作業員やアルバイトに施工させるケースもあるようです。
丁寧な作業には、手間と時間、それなりの費用がかかるもの。
大幅な値引きに気をとられ、施工品質を落とさないように気をつけたいものです。

外壁塗装の業者選びで、一番気をつけたいのが「訪問販売」です。
訪問販売とは、飛び込み営業してくる塗装会社のこと。
実は外壁塗装のトラブルで多く見られるのが、この訪問販売による施工なのです。
訪問販売は、とにかく1件でも多く契約することが目的。
だから、言葉巧みに誘ってきます。
その手口としては、以下の通りです。

いずれにせよ、大幅な値引きにより「即日契約」を迫ってきます。
では、どうして大幅な値引きができるのでしょうか。
考えられることは2つ。
はじめから利益を大幅に上乗せしているか、人件費や材料費を削る、そのいずれかです。
特に後者の場合、まちがいなく品質が落ちるのでトラブルの原因になります。
目先の値引きにつられて、契約を即決しないこと。
十分な検討をすることが必要です。

さらに、とても魅力的な内容を載せ、一件でも多くの問い合わせを求めるホームページも見かけます。
ただ、どんなに見栄えが良く、魅力的な項目が記載さていたとしても、実際の施工内容がその通りとは限りません。
そこで気になった内容があったとしても、情報をそのまま信じないこと。
まずは実際に担当者に会ってみて、その施工内容を細かく確かめることをオススメします。
いざ、というときの頼れる助け舟。
それがクーリングオフです。
たとえば、日付がない契約書の工事は法律上、永久にクーリングオフが可能です。
契約日が記載されている場合も、8日以内であればクーリングオフは可能です。
契約する前に、契約書や約款等をきちんと確認しましょう。
問題が会った場合にはすぐにすぐに国民生活センター(消費者センター)へご相談ください。
「いったん契約したから、仕方がない」と泣き寝入りしないためにも、非常手段として覚えておくといいでしょう。